2026/08/03 08:34
先週、実家から乾燥ひじきの袋がまた届いた。母は「ミネラル多いから」の一点張りで送ってくる。わたし自身は正直、ひじきの煮物って地味だなと思って育ったクチで、大人になるまで海藻の栄養なんて真面目に見たことがなかった。
ただ、文部科学省の日本食品標準成分表(八訂)増補2023年を初めて開いたとき、けっこう驚いた。数字がちゃんと並んでいる。せっかくなので、ひじき・わかめ・昆布の三つを整理してみる。
そもそも海藻の食物繊維って、何が入ってるの
ざっくり言うと、食物繊維には水に溶けるタイプと溶けないタイプがある。海藻はその両方を持ってる、というのが特徴らしい。
で、水に溶けるほう。昆布やわかめのぬめり、あれって単なる粘りじゃなくてアルギン酸やフコイダンという水溶性食物繊維に由来するものだと説明されている。もずくのぬるっとした感じも同じ仲間。粘りに名前がついていることを、わたしは30歳を過ぎるまで知らなかった。
不溶性のほうは、噛んだときに繊維っぽさを感じる部分。海藻はこのふたつが同居している、という点が食品としてちょっと珍しい。
数字で見るひじき・わかめ・昆布
食品成分データベースを見ると、わかめは生の状態(原藻)と乾燥(素干し)と水戻し後で、それぞれ別の欄で成分値が載っている。同じ「わかめ」でも状態で数字が変わる、というのが真面目でおもしろい。
ひじきの学名はSargassum fusiforme、わかめはUndaria pinnatifida。学名まで載ってて、資料としてかなりガチだ。
共通して含まれるのは、カルシウム、鉄、マグネシウム、カリウムといったミネラル類。それからヨウ素。あとはビタミンK。この辺りが海藻を「栄養がある食品」と呼ばせている中身になる。
ひじきの無機ヒ素の話は、知っておいたほうがいい
母が知らずに毎週送ってくるので、わたしから伝えた話でもある。
農林水産省の情報によると、ひじきに含まれるヒ素は主に無機ヒ素で、乾物では総ヒ素の約7割がこれに当たるそう。ただ、この無機ヒ素は水に溶けやすい性質があって、水洗い・水戻し・ゆでこぼしで減らせると書かれている。
つまり、ひじきを戻した水はそのまま使わないほうがいい、ということ。わたしは乾燥ひじきをたっぷりの水で30分ほど戻して、その水は捨てて、さらに軽くゆでてから料理に使うようにしている。母にもLINEで送っておいた(既読無視だった)。
ヨウ素は「摂れる」けど「摂りすぎ注意」
もう一つ、海藻を語るなら避けて通れないのがヨウ素。海藻にはヨウ素が含まれていて、これは体に必要な栄養素なんだけど、日本人は昆布だしや海藻を日常的に食べる文化があるので、意識しなくても足りていることが多いと言われている。
むしろ気にすべきは過剰摂取のほうで、東京都保健医療局や食品安全委員会のQ&Aでも触れられている。毎日どんぶり一杯の昆布を食べる、みたいな極端なことをしなければそこまで神経質にならなくてよさそうだけど、「海藻ばっかり食べる健康法」みたいなのはちょっと違うんだな、と思う。
結局、ふつうに食べるのが一番いい
調べてみて、わたしの結論としては「毎食少しずつ、いろんな種類を」に落ち着いた。味噌汁にわかめ、副菜にひじきの煮物、だしは昆布。この昔ながらの構成が、成分表を眺めた後だと妙に合理的に見えてくる。
ひじきは戻し水を捨てる。わかめは戻しすぎない(食感がなくなる)。昆布はだしを取った後も刻んで佃煮にすれば繊維ごと食べられる。このくらいの工夫で十分だと思う。
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