2026/10/04 11:45
先週、スパイス棚を整理してたらターメリックの瓶が3本も出てきた。インド産、沖縄産、そしてオーストラリア産。見比べてみて、産地でこんなに色も香りも違うんだと今さら驚いてます。
そもそもターメリックとウコンって同じもので、ショウガ科のCurcuma longaという植物の根っこを乾燥させて粉にしたもの。あの鮮やかな黄色はクルクミノイドっていう色素成分で、クルクミン、デメトキシクルクミン、ビスデメトキシクルクミンの3兄弟が入ってます。
それだけじゃなくて、精油成分のar-ターメロンやジンギベレンなんかのセスキテルペン類も含まれてて、カレー粉を開けた瞬間の、あの土っぽくてちょっと甘い香り、あれがこの精油の正体。炭水化物、食物繊維、タンパク質、鉄やマンガン、カリウムといったミネラルも入ってる、わりと賑やかな根っこです。
インドだけじゃなかった、ターメリックの産地
世界で一番作ってるのはインド。これはもう圧倒的で、生産も消費も輸出もインドが世界一。わたしも長らく「ターメリック=インド」で思考が止まってた。
でもここ10年くらい、オーストラリアがじわじわ存在感を出してきてる。主な産地はクイーンズランド州のキンガロイ地域と、南オーストラリア州のリバーランド地域。ABCニュースのレポートを読んでいたら、2024年の記事でリバーランドの農家さんが生の根茎を1kgあたり最大60豪ドルで売ったと書かれてて、ちょっと声が出た。日本円にすると6,000円近い。スパイスというより宝石の価格帯です。
背景にあるのはスーパーフード需要の高まり。健康志向の人たちが「生のターメリック」を求めはじめて、新規参入する農家が増えたらしい。インドのモンスーン気候で大量に育てるのと、オーストラリアの比較的乾燥した環境で丁寧に育てるのとでは、収量も品質もまったく違う話になる。
品種と育った土地で、中身が変わる
NIH掲載の分析研究を読むと、クルクミノイドの含量は品種・産地・栽培条件でけっこう揺れると書かれていた。同じCurcuma longaという名前でも、育った土地の気候、土壌、収穫のタイミングで香りも色の濃さも変わる。
わたしが並べた3本も、インド産はきっちり濃い黄色、沖縄産は少しオレンジが差した色、オーストラリア産は明るめのレモンイエローに近かった。香りも、インド産は土と木、沖縄産は若干薬っぽい苦み、オーストラリア産はフルーティで甘い印象。同じ名前で、ここまで表情が違うのかと。
料理用とサプリメント用でも求められる基準は違っていて、サプリ用は特にクルクミノイド含量が重視される。だから高含量の品種を狙って栽培してる農家もあれば、料理用に香りの立つ品種を育ててる農家もある。
買うときに、ちょっと見てみてほしいこと
スーパーで買うとき、わたしは最近パッケージの裏の原産国をちゃんと見るようになりました。インド産が悪いわけでは全然なくて、流通量が多い分、値段も安定してて使いやすい。でも、たまに違う産地のものを試すと、カレーの味がまるっと変わって面白い。
オーストラリア産は値段がそれなりにするので日常使いには厳しいけど、特別な日のスパイス料理に少しだけ奮発する価値はあると思ってる。生の根茎が手に入ったら、すりおろしてはちみつと混ぜるだけでも、全然違う一杯になります。
ターメリックひとつでも、産地を変えるだけで食卓の景色が少し変わる。いつもの瓶の裏ラベル、今度確かめてみてください。
詳しくは ファイブポイントデトックス をご覧ください。

